今後映像マスメディアの収入モデルと成りえるか、ニコニコ「ユーザーチャンネル」

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ニコニコ公式HP(http://ex.nicovideo.jp/open_user_ch

まず馴染みのない方は、なんだこの趣味の悪いキャッチコピーは、と思われると思いますが
この「振り込めない詐欺」とは、ニコニコに2007年頃から使用されている、「タグ」で大元は

「MikuMikuDance」の作者が、同作品が「素晴らしい」「無償だなんておかしい」と言われながらも
寄付を含め一切の金銭の受け取りを拒否したことに、振り込め詐欺が多発した時代背景もあいまって
以後も素晴らしい動画やツールに対する賛辞として普及したものである。

そこに振り込む本意があるかどうかはさておき、「これからは振り込めちゃいますよ」
このたびドワンゴが始めるのが、ニコニコ「ユーザーチャンネル」、以下に利点や問題点を解説していこうと思います。

なお、以下文では便宜上クリエイターと称していますが、生放送ユーザーの方は「生主」と脳内変換していただけると
身近に感じることができると思います。
概要
                                                                    
もとは、「ニコニコチャンネル」という、二ワンゴが企業に対して「有料チャンネル」という位置づけのサービスを
行ってきたものを、私たち個人ユーザー向けにもスタートするのが「ユーザーチャンネル」である。

ニコニコチャンネル
企業などがniconico上に開設する「公式チャンネル」という位置付けのプラットフォームサービス。
動画、生放送、ブロマガなどを配信でき、課金機能も提供される。2008年にサービスを開始し
現時点では約3500チャンネルが開設されている。

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ニワンゴの杉本誠司代表取締役社長(写真)は、今回の発表について
 「ニコニコにはユーザー同士が支えあう文化がある。クリエーターにきちんと対価を支払う
 そういう経済サイクルが成立するための流れを作っていきたい」

と話している。

メリット
                                                                   
・企業向けの「ニコニコチャンネル」と同じ機能、ツールが使える。

生放送の延長、予約が、無料。予約は一ヶ月先までできる。

最大一番組で24時間放送も可能。

・一投稿あたりの動画用量が増え、長時間動画投稿が可能に。

・ユーザーが支援したい配信者に直接、金銭を支払える。
(これまであった広告制度ではチケットなどに交換できるポイントがもらえるだけで、換金制度ではなかった)

・クリエイターは金銭支援を直接、「銀行口座」で受けられる。ただし30%は運営の手数料としてひかれる。

・「月額課金と」、「都度課金」が選択できる。

月額105円~1575円まで自由にクリエイター側が金額設定できる

・webmoneyやクレジットカード、携帯支払いなど多くの決済手段で、手軽に支払うことができ
 ユーザークリエイター双方に利点。

・入会していなくても見れる「無料コンテンツ」も配信自由なので、「あとはコミュ限で」的な使い分けが出来る。


デメリット
                                                                   
・応募資格が過酷で初回は15名のみ、古参クリエイターが有利。 ※チャレンジ枠については後述
(お気に入りまたはコミュニティ参加者1万人以上。現在条件を満たしているのは1000人ほどしかいない)

・推薦の数、過去のペナルティも審査対象。

静画、漫画は未対応。

推薦の数が未公開なため、審査内容が不透明すぎる。


今後配信業は成り立つ?

                                                                   
これまでの収益モデルと言えば、同じくニワンゴが展開しているクリエイター奨励プログラム制度があります。
こちらでは計7153人に総額5億9355万7255円を支払い、1000万円以上
受け取った人が7人もいることを同インタビューで明かしています。

全世界での再生回数というところで圧倒的なYoutubeが同じく、広告経由の報酬制度を導入しています。
こちらはおよそ再生回数×0、1の割合で、1万再生なら千円、100万再生なら10万円の報酬が貰える仕組み
になっています。


今回のニコニコ「ユーザーチャンネル」では、月額105~1575円から設定でき、その70%が自分の報酬となる。
つまり会員数1000人で、最低設定の月額105円の設定だとすると

105×1000=105,000
手数料の30%をひいた70%が自分の取り分
105,000×0,7=73,500

じつに73,500円が月に報酬として銀行口座に振り込まれるのだ。

上で計算した会員数1000人は、応募資格の一万人のたった一割、しかも最低金額でもこの額なのである。
つまり一万人全員が月額105円の有料会になると単純計算で10倍、73万5千円が支払われることになる。

成人一人の平均月収を22万円前後だとすれば
3000人が月額105円の有料チャンネル
もしくは1000人が300円の有料チャンネルなど

具体的な数字にすると、これで生活ができてしまうのかと驚きである。

近い将来、「お仕事は何されてますか?」「生放送をちょっと・・・」
という会話が日常的になるのかもしれない。


10/31日に応募者締め切りで、11月中旬に一時通過者発表、そして12月からスタートするということで
これから配信業という収益モデルが確立されるのか
今ニコ生に全世界の映像マスメディアクリエイターの注目が集まっている。


有名生主達の反応
                                                                   
現在も数々の有名生主達が参加を表明しているが、なかには石川典行をはじめ見送る生主や
なかには最初からチャンネル当選者は決まっている直接アマゾンギフトや口座に振り込ませる乞食行為を
公式有料チャンネルを作ることで厳しく取り締まるためだ
、との見解を示す生主もいて様々だ。