先日ニコ生最強の才女こと、ボブリシャスがボーカル加入することを発表した、「禁断の多数決」。
MVも公開されかつてのボブリシャスリスナーがざわつきを見せているが、禁断の多数決については知らない人の方が多数だろう。
それもそのはず、彼らは2012年の活動創世記から今に至るまで情報を積極的に出してはいない。
そこで今回はそんな方のために謎の音楽集団、「禁断の多数決」について、ご紹介しよう。



関連記事:ニコ生最強の才女”ボブリシャス”が音楽ユニット「禁断の多数決」にボーカル加入


禁断の多数決

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キャプチャ5

(2012年のメンバー紹介動画)



・現メンバー

ほうのきかずなり(リーダー、作詞作曲、映像担当)
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ほげちゃん
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中村ちひろ
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加奈子
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ボブリシャス
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ブラジル
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はましたまさし
4

上野勇介
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簡単にいうと?

これはメンバーである中村ちひろ氏が称した「サブカルEXILE」という愛称が一番的を射ているのではないのでしょうか。
決して日焼けしたガタイのいい兄ちゃん要素や、ウェイウェイ踊るEDM要素があるということではなく、メンバー紹介などを見て頂ければわかるが、実にメンバーが流動的で多数に及ぶのだ。
加えてボーカルをとる女子メンバーが、一癖や二癖もあるサブカル美女軍団で構成されている。
おなじくメンバーが流動的で有名なバンドや大所帯アイドルグループの名を借り、「サブカルくるり」「サブカルAKB」ではなく、「サブカルEXILE」という筋骨隆々な体育会系と、サブカル集団「禁断の多数決」と真逆の対比を表す、中村ちひろ氏の命名センスに脱帽である。

話を戻してざっくり言うと、「オシャレな人たちがオシャレな音楽を鳴らしてオシャレな映像を撮っている」。
とにかくオシャレでサブいしカルい集団なのだ。
リーダーのホウノキ氏が提示するのは「ブギーナイツ」の疑似家族だという。協力してもいいししなくてもいいゆるい共同体がまさにサウンド、映像すべてで表現されている。
ポール・トーマス・アンダーソン監督の『ブギーナイツ』という映画を観てすごく衝撃を受けまして、あのような擬似家族的な集団を作ってみたいというのがそもそものきっかけでした。音楽だけじゃなくて、集団でなにか面白いことをしようっていう。
スペースシャワーインタビュー抜粋
(http://www.spaceshowertv.com/powerpush/pp1/1210_kindan.html)




で、どんな音楽してるの?

無理やり詰め込んでいうと、ゆるふわシティポップな渋谷系シューゲイザーというのが無難でしょうか。

リーダーで作詞作曲担当のホウノキ氏曰く、ルーツはヴェルヴェットアンダーグラウンド&ニコで、影響を受けたアーティストにコーネリアス、中田ヤスタカ、前山田健一、やくしまるえつこ、の子、菅野よう子など、サブカル男子女子が狂気乱舞するようなラインナップで、まさにツボを得ている楽曲を連発している。
個人的にはシンバルズやサニーデイサービス、リンゴ・デススター、相対性理論やシギージュニアを聞く人ならひっかかって頂けると思う。



とにかくMVを見て!

音楽的な観点だけで「禁断の多数決」を語るのは非常にもったいない。
作業用にシューゲイザーや渋谷系を垂れ流してるという音楽ファンも多いと思うが、長編映像作品も撮るホウノキ氏率いる禁断の多数決の真価は、映像と合わさった時に猛威を振るう。
なにより女性ボーカル陣がサブカル層の好みを具現化したような女性ばかりで、上手い下手で語るのが陳腐に思えてくるほど、可愛いのである。
ボブリシャス氏がボーカルを務めた最新曲「ビューティフル・ドリーマー」では、往年のシューゲイザー系アーティストのオマージュともいえるイノセンスな不思議かわいさがたまらない。
なにより見覚えのあるコメントが流れるニコ生放送時代のボブリシャスのカットを入れたのは、ホウノキ氏のボブリシャスファンへのサービスだろう。

貴重なニコ生時代のボブリシャスも見れる「ビューティフ・ルドリ-マー」



Vo.ほげちゃんがただただかわいい「ユーロビートを追いかけて」


もはや、あの(ゆるめるモ!)ちゃんのプロモーションビデオと言ってもいいくらい彼女の魅力を引き出している「kiss」


これぞ禁断の多数決サウンド「トゥナイト・トゥナイト」




サブカルユニットは舵取りのセンスが全て

もともと泉まくら、水野しずやあの(ゆるめるモ!)ちゃんとコラボするなど、サブカル界隈では話題になっていた禁断の多数決。
新メンバーにボブリシャスを加入させるなど、とにかくサブカル女子男子のアンテナを刺激するセンスがいい。
楽曲も映像もだが、簡単そうに見えてこういったセンスを維持継続させるのが意外と難しい。

というのも筆者の印象だが、サブカル界隈にいる人や音楽ファンは「こういうのが好きなんだろ?」という、作り手の他意を敏感に感じ取れる人が多い。
ニーズに応えるのを追求したショービジネスなんて所詮そんなもんなんだが、それが露骨に見えると一気に冷めてしまうのがサブカル層である。
私は「○曜日のカンパネラ状態」と呼んでいる。

狙いすぎると冷められるし外し過ぎると置いてけぼりにしてしまう、薄氷を渡るようなバランスを見事にこなしている禁断の多数決のリーダー、ホウノキ氏の舵取りは今後も安心して任せていられる熟練の腕前だ。
サブカル層をターゲットにしたショービジネスは増えているが、禁断の多数決は今絶妙なポジションにいる。
今後も作りたいものを作り、表現したいものを表現している、音楽集団「禁断の多数決」にとにかく注目である。

禁断の多数決公式ツイッター
ほうのきかずなり公式ツイッター
ボブ(ボブリシャス)公式ツイッター
ほげちゃん公式ツイッター
中村ちひろ公式ツイッター
加奈子公式ツイッター

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メ基地(めきち)
某誌でアングラ音楽業界の記事を書いてます
音楽を好みます。
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